利潤より意義を

 ベンチャービジネスというと、創業者利益、ハイリターンということがすぐ発想されます。私たちのハイトカルチャ株式会社の場合にも、それは充分に可能だと自負しています。しかし、私たちは、それを求めて起業するのではありません。ハイトカルチャ株式会社を利潤よりも意義を求めるベンチャーにしていきたいと考えています。儲けは意義の後についてくるものではないでしょうか。
 企業は、なにがしかの価値を実現するために起こされるものです。しかし同時に、それが資本主義企業である限り、利潤を生み出し、それを資本に転化することで発展を図っていきます。そのとき、企業活動は、ともすれば利潤創出という目的に対する手段としてのみとらえられていきやすい傾きを持っています。そうすると、企業活動の価値が即時的価値から手段的価値に転化してしまうわけです。
 私たちは、企業活動の即時的価値、即ちその活動がどう人々に役立つか、を中心においた企業運営をしていきたいと考えています。それは、「意義を求める企業経営」とも言うことができます。
 私たちの出発点は、林学・農学の研究の中で得た知見を人々の生活に役立てたい、というところにありました。研究によって明らかにしたことを実験室の中に閉じ込めておくのではなく、自らの手で技術に結びつけ、それを体系化して生産と生活の中に開放していきたいという想いです。その思いこそが「植物の声なき声を聞く」植物栽培(phytoculture)、新しい植物文化(phytoculture)の創生という二重の意味での「カルチャ」にこめられた意義なのです。
 そのことは同時に、研究のための研究、知識のための知識ではなく、実生活上の意義を求める研究と知識にしていくことでもあります。これは青臭い書生談義に聞こえるかもしれません。しかし、そうでなければ、参加する研究者が残された研究生活をここにかける意味がない、と考えるのです。そして、こうした正道を貫くことが、結果的には企業活動の健全な発展をもたらすと信ずるのです。
 T・J・ピーターズ/R・H・ウォーターマンの『エクセレント・カンパニー』は、「経営に関するただ一つの万能薬的な助言」「超優良企業の調査から引き出したただ一つの真理」を求められたとしたら、次のように答えたい、と述べています。それは「自社の価値体系を確立せよ。自社の経営理念を確立せよ。働く誰もが仕事に誇りを持つようにするために何をなしているのかと自問せよ。10年、20年先になって振り返ってみるとき、満足感を持って思い出せることをしているかと自問せよ」ということだったのです。
 そしてこれが、特に若者が手段的価値よりも「そのこと自体」の価値を優先するようになっている、いわゆる「コンサマトリー(consummatory)の時代」「ノリの時代」の革新的企業運営につながっていくのではないか、と考えます。

会社理念
  ハイトカルチャ宣言〜われわれがめざすもの〜
    植物栽培の革命を推進し、新たな植物文化を創造します
    我が亡き後に緑よ繁れ
    意義を求める企業運営を進めます
    信頼と公開を貫くベンチャービジネスをつくりあげます

  ハイトカルチャ株式会社がめざすもの
    新たな植物文化の創生
    ハイトカルチャ・コントロールのコンセプト
    ルートシステム・コントロール
    マイクロクライメイト・コントロール

  「木を植える者」の持続的情熱
    木を植えた男たちがもたらした感動
    我が亡き後に緑よ繁れ

  意義を求め情熱を生かす企業に
    利潤より意義を
    研究者の意欲を生かせる運営
    相互信頼による開かれたネットワークに