| マイクロクライメイト・コントロール 一方、地上系としての植物の茎葉を通じて行われる生活活動を制御するのがマイクロクライメイト・コントロールです。これには、光、温度、空気等、大気中の自然条件が関わってきます。 植物栽培は自然に依存した営みだといいましたが、そのとき依存する自然というのは、どんな規模で考えられるべきものでしょうか。もちろん、自然は有機的関連を持った全体をなしています。根本的には、この有機的全体を離れて自然はありません。しかし、ハイトカルチャ・コントロールという発想に立ったとき、自然条件は、相対的に分割しうるものとして現れてきます。その分割された「小さな自然」は、その外側と関連しているという意味でも、またその内部で諸要素が分かちがたく関連しているという意味でも有機的全体の一部をなしていますが、相対的な意味では一つの単位として考えることができます。 気象学には「マイクロクライメイト」(microclimate)、日本語で言えば、「微細気候」というコンセプトがあります。地球規模の気象に対して、例えばモンスーン地帯の気候は一つのマイクロクライメイトととらえることができますし、またヒートアイランド現象など特有の気象現象を示す大都市の気候は、これまた一つのマイクロクライメイトとしてとらえることができます。さらには、ビル風やストリートキャニオン現象といった特有の気象現象を示す高層ビル周辺の気候も一つのマイクロクライメイトとして取り扱えますし、さらに小さくは、人間の衣服の内部の気温・湿度などの状態も一つのマイクロクライメイトとして取り扱うことができます。例えば、日射を受けたアスファルト道路に横たわっている犬、立っている幼児と大人を考えますと、犬は熱帯、幼児は暖帯、大人は温帯にいる、と比喩的にとらえることができますが、このような対象はマイクロクライメイトのとらえかたを分かりやすく示してくれるものでしょう。 ハイトカルチャ・コントロールという発想に立ったとき、栽培すべき個々の植物、あるいは複数の植物からなる植生の周囲の自然条件をマイクロクライメイトとしてとらえることが有効になります。それぞれのマイクロクライメイトをコントロールすることがハイトカルチャ・コントロールの一つの大きな主題になるのです。目的に応じて、さまざまな規模のマイクロクライメイトを設定して、そのクライメイトをコントロールしていくことを通じて、植物栽培の管理を行っていこうという発想です。 例えば、温室というのは、一つのマイクロクライメイトを形成しています。そのマイクロクライメイトの温度・湿度・高度などをコントロールすることによって、植物の成長を助けていこうというのが温室におけるハイトカルチャ・コントロールです。ところが、この温室環境がマイクロクライメイトとして充分に研究されていないために、個々の植物に対するコントロールが適切に行われていない場合が少なくありません。多くの場合、過保護・過剰の弊害が現れているのです。 あるいは、ポット(鉢)による栽培や、並木・中央分離帯などの生け垣の栽培なども、それぞれレベルの違うマイクロクライメイトをともなっていますが、その研究・適用が不十分なため、水分の過剰供給や温熱管理の不十分さなどによる弊害を引き起こしている場合が少なくありません。 これらの原生状態の自然系から離れた環境の中で適切な植物栽培を行おうとするのが、私たちのマイクロクライメイトの発想なのです。これ以外にも、例えば屋上植栽のような人工基盤での植物栽培、マンションのベランダなどでのポットによる野菜栽培など、多くのケースに応じて、マイクロクライメイトを媒介にした適切なハイトカルチャ・コントロールの摘要、それによる栽培ユニットの開発が可能になります。 また、このように弊害を是正しようというだけでなく、さらに進んで、より積極的な開発も、マイクロクライメイトの発想からは生まれています。例えば、私たちが推進しているヘキサチューブの開発・実用化は、樹木の苗木周辺の微細気象をチューブによってコントロールすることによって、動物の食害や飛砂被害の防止だけでなく、苗木の生育を助ける機能を果たしています。植林は、人間が多かれ少なかれ大規模に自然環境を変えてしまった結果を前提に行われるものですが、そのとき、人間が破壊した自然環境のもとで樹木の幼齢期に現れる様々な障害を人間の責任で防止してやる必要があります。ヘキサチューブによる苗木周辺の微細気候のコントロールは、そうした役割を果たすものです。それはまた、動物の食害から苗木だけを防護するシステムですから、動物を駆除してしまうのではなく、動物と共存しながら、そのマイナスの影響だけを防いでいく工夫でもあります。それは、自然との共存、自然保護の目的に沿うものです。 このようにして、植物栽培が依存している自然を、自然環境一般としておおざっぱにとらえるのではなく、植物の生育に直接関わる中間領域の環境としてとらえて研究し、それに立脚したハイトカルチャ・コントロールを実現していこうというのが、私たちの目的なのです。 |
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会社理念
ハイトカルチャ宣言〜われわれがめざすもの〜
植物栽培の革命を推進し、新たな植物文化を創造します
我が亡き後に緑よ繁れ
意義を求める企業運営を進めます
信頼と公開を貫くベンチャービジネスをつくりあげます
ハイトカルチャ株式会社がめざすもの
新たな植物文化の創生
ハイトカルチャ・コントロールのコンセプト
ルートシステム・コントロール
マイクロクライメイト・コントロール
「木を植える者」の持続的情熱
木を植えた男たちがもたらした感動
我が亡き後に緑よ繁れ
意義を求め情熱を生かす企業に
利潤より意義を
研究者の意欲を生かせる運営
相互信頼による開かれたネットワークに